言葉よりずっと役に立つものーお金とか服装とか
amebloからの転載
3年前に本を読んで考えたこと。
日本語とはどういう言語か 石川九楊 著
内容を、私の言葉で説明出来るほどは理解していない。
読んでる最中にふと頭をよぎった考えを書き留める。
九楊先生は序章、16頁で
「言葉こそ人間であるといってもいい。」
続けて、
「はなしことばの周辺の話芸や音楽、舞踊、塑像、スポーツ、またかきことばの周辺の文学や書、絵画、デザイン、彫刻、建築などを引き連れて存在している。」
と書いている。
自分が男の格好をしている、女の格好をしているというのは他者に非常にわかりやすい形で自分を表現していることになる。
風貌や身長もしかりである。
自分の意志を相手に伝える手段として自分の周りにある殆どすべての物、あるいは知識が使われる。
30年以上前出張でパリに行き、キャバレーのリドに入ったことがある。
ボーイが一行四人を、舞台が見えにくそうな席へ案内しようとしたときに、当時の上司が何も言わないで、チップをボーイに渡したら舞台のよく見える良い席に案内してくれた。
数年前金持ちの日本人の音楽家が、パリの店で人種差別を受けたなんて書いてた。
ウエーターからしたら、億もする時計をしたすごい金持ちそうな黄色人種だったらチップをはずんでくれると思ったのにがっかりしたかもしれない。
どのくらいの店か知らないが普通に10ユーロもチップを渡せばすごく大切にしてくれるはず。
金持ちなんだから100ユーロも渡せば店中で、1000ユーロも渡せばパリ中で評判になり、どこの店でも丁重に迎えられると思う。
自分の本意ではないかもしれんが、
これも自分の意思を相手に伝える一つの方法であり、臨機応変に使うとフランス語を流暢に話せることなんかより、ずっと自分の意志を効果的に伝えられると思う。
金のない人でもパリへ行く余裕のある人なら10ユーロ位ボーイに渡した方が、フランス語を話すより快適に過ごせる。と思う。
私がアムステルダムへ行き、行っちゃいけないと言われたところへふらふらと大勢の観光客に混じって行ったとき、壁際にちょっと呼ばれて、気が付いたらおなかに刃渡り10cmくらいのナイフを突きつけられた。
後ろの通りには大勢の観光客が通っていた。
英語じゃなかったので、言ってることがわからないって、ずいぶん話して最後は行けとなったが、ナイフの意味は殆ど国際共通語なので、国際共通語の現金を渡していれば、あんなに肝を冷やさなくても良かったと今は思う。
竜頭蛇尾になってしまった。
日本語とはどういう言語か 石川九楊 著